この家は、全羅南道長城郡長城邑長安里にあった小規模な農家を復元したもので、わずか3間余りの小さな造りとなっています。
ここでは、「ジョリッテ」と呼ばれる山竹を使って、「ジョリ(穀物ふるい)」を作っていました。
ジョリは、穀物を水に入れてかき混ぜながら、小石などを取り除くための道具です。
この原理に基づいて、「福ジョリ(ポクジョリ)」は、福をふるいにかけて、悪いものを取り除くという意味で使われました。
そのため、昔の人々は新年の初めに売り歩く福ジョリを買い、お金や飴を入れて、壁や扉の上に掛け、福が訪れることを願いました。
また、この家には藁で作った「トゥングミ(米びつ)」をはじめ、卵かご、サムテギ(三本脚のかご)、ジョンダレッキ(小さなかご)、ヤナギの枝で作ったバソクリ、竹ざる、かごなどを見ることができます。
これらの道具はすべて、農家が農作業をする際に自ら作って使っていたものです。
庭には「ジョジャッパンガ(足踏み式の杵)」があります。これは「ディディルパンガ(踏み臼)」を改良したもので、一人でも精米ができるようになっています。