現在は、扇風機やエアコンで暑さを凌ぎますが、
昔は、一度ヒュッ!と扇ぐだけで涼しい風が起きる“うちわ”が、先人たちの暑い夏を受け持つ有難い道具でした。
手で扇いで風を起こす道具の種類としては、折り畳みができる“扇子”、そして、丸い形をした骨に絹や紙を貼って作る “うちわ”と呼ばれる種類があります。
このうちわ工房では、約30年もの間、伝統的な技法にこだわって“うちわ”が製作されています。うちわの製作は、とても手のかかる煩雑な作業になっています。
竹を油抜きして乾燥させる工程を繰り返し、薄く磨いてうちわの骨となる部分を作ります。ここまでの作業になんと1年を費やすそうです。こうすることで耐久性が良くなり、長期間使用することができるそうです。
そして何よりも、扇ぎやすく、また、機械で作ったうちわとは比べ物にならない程、涼しい風が起こるそうです。
こうして特別なうちわが完成されます。うちわの骨に貼られる韓紙一枚、そして、絵付けされる紋様全てに職人魂が込められている作品なので、この機に一つ新調されてはいかがでしょうか。