北部地方の民家は、防寒対策が最適化されています。その特徴は、軒先が低く、各部屋は繋がっており、
窓は小さいか或いは全くないかのどちらかです。一方で、台所や部屋は、冬の寒い季節に室内で生活できるよう大きく作られており、
部屋の中には、韓国の先人たちが発明した最高の暖房設備である“オンドル”を備え、真冬の厳しい寒さにも耐えられるようにしました。
また、屋根からも先人たちの知恵が見られます。
南部地方の家屋の屋根に比べるとかなり手荒に造ってありますが、これは、藁を束ねる際に、藁の根の部分を一指尺ほど外に出して束ねることで風が吹いても屋根がめくれる事がなく、また、保温効果を高めるための知恵でした。
寿命も長かったそうです。室内には、先人たちが最も多く身に着けていた‘木綿’の機織り機が展示されています。また、ここでは、糸車で糸を紡ぐ過程が再現されています。木綿布は綿花から作られます。
摘み取った綿花をよく乾燥させた後、“綿繰り車”という道具に入れて回すと種が取れます。続いて、種を取り除いた綿を薄く広げて棒状に丸め、この丸めた綿を“糸車”にかけて回すと糸が紡がれます。
雲のような綿から細い糸が出ていますね。
このように紡がれた糸を織り機で織ると、真っ白な木綿布の完成です。
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