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[2] チャンスンの森

朝鮮時代には、村のはずれや道端に、必ずと言っていいほど“チャンスン”が立てられていました。 チャンスンは、村の位置を知らせる一種の“標識”としての役割でしたが、道標というよりは、村を災いから守る“守護神”としての意味合いがより大きかったそうです。

地域によって、チャンスンだけを立てている所もあれば、チャンスンの周りに村の安寧を祈願する村社や“ソッテ”と呼ばれる竿頭に鳥が止まった神竿、そして石塔が一緒に置かれている所もあります。 チャンスンは、その多くが木や石で造られており、男女一対からなっています。村に入ろうとする悪霊や邪気を追い払うという意味で、その表情はとてもいかめしく、 中央に「天下大将軍」と彫られているのが男チャンスン、「地下大将軍」と彫られているのが女チャンスンです。 また、小正月や10月1日には、まるで結婚式を挙げるかのように男女のチャンスンを向かい合わせ、村の人々が集まって村の豊穣を祈願する祭りを行いました。